ここにきて「何故サラリーマンを辞めたのか」もう一度考えてみた
もうずっと昔のことになるが私は10年間くらい勤めた会社を辞めて、今生きている。
もう一度復習しておく必要があると感じたので文字に起こしてみる。
2.かっこ悪い理由としての「会社という組織に順応できなかった」
3.深層心理として「このままでいいのか」という不安との葛藤があった
○分かりやすい理由としての「家族や友人ないがしろ問題」
まず人に説明する時にはこの理由を最もよく話していると思う。
私の仕事は主に全国に出張に行きホテル住まいをして極稀に家に帰ってくるというものであった。
仕事的にもポンコツなりに全容が掴めてきて頼られることも多くなり楽しかった。
ただ、家族との時間はほぼ無いし友人からの誘いも断ることが多く次第に誘い自体も減っていった。
独身であれば意にも介さず続けたかもしれない。が「そうもいかない」という勝手に湧き出した責任感の様なもので辞めたんだというのが一番わかりやすいし自身も納得しやすかった。
責任感などとかっこいい言葉を使ったが家に帰ってきても会社の先輩後輩との飲み会やゴルフに出かけてばかりいたのでなんの説得力もないが。
また、上司に相談した時に「出張を無くして社内で出来る仕事に変えよう」と提案も頂いたがそれは楽しくないことが目に見えていたのでお断りした。
○かっこ悪い理由としての「会社という組織に順応できなかった」
これは本来口に出すべきでは無いことだということは百も承知だが、おそらく一番の本心だと思う。
私はとても無能であった。その仕事をするにあたって出来ることが全然なかった。電気電子工学科というご立派な学科を卒業していたにもかかわらず電気のことも電子のこともさっぱりだったのだ。
出来ることと言えば何で培われたかわからない人当たりの良さと後先を考えないフットワークの軽さ。そしてお客様とのコミュニケーション力くらいのもので、自分に自信が全く無かった。
かといって自分から積極的に何かを習得することもなく、ゆらゆらと勤続年数ばかり重ねていき後輩達にどんどん追い越されていくという感覚に押し潰されそうになりながらヘラヘラと笑って過ごしていた。
お客様のところに出向き仕事を終え「さすが市川!」「市川くんのおかげ」と本来であれば喜ぶべき言葉を頂いた時に「ほんとに私はなんもしてないんす」「接してるのが私なだけでほんとなんもしてないんす」と心から思って心に重いナニカが蓄積されていったのを今でも鮮明に思いだされる。
○深層心理として「このままでいいのか」という不安との葛藤があった
出来てる風な仕事をバリバリして、先輩後輩との飲み会やゴルフに明け暮れていつからか「本当にこのままでいいのだろうか」という想いがどんどん増幅していくのに「出来る市川という仮面」は完全に外すタイミングを失ってベッタリと顔に張り付いて取れなくなっていた。
それはそれで楽しかった。期待に応えられない自分もどこかで諦めがついていたし、自分にも居場所があって良かったと錯覚していた時期もあったかもしれない。
だがそんな時、祖父が癌を患って他界した。私はおそらくおじいちゃん子だったのだと思う。
祖父の最期の瞬間私は鳥取に出張中だった。父から電話が来ていたが現地もトラブル続きであまり聞けていなかったように思う。どんな感情だったのか思い出せないくらい集中していなかった。その知らせを受けすぐに新幹線に乗って帰ったが帰りの新幹線の中で「何やってるんだろう」と自問自答を繰り返した。
人には大事な「コト」や「モノ」がある。人生でそれに出会う回数は少ない。だから大切にしなければならないし大切にしたいと考える。その順序がバラバラになっていることにそこでようやく気付いたのだった。
色々理由をつけたが、結局は大切だと思うものを大切にしたいから辞めたんだ。今ならそう思える。
年齢を重ねてありがたいことに「大切なもの」が多くなった。大切に出来る人間になれるよう努力する。
コメント
辞めない理由は沢山あって、辞める理由はほんの少し。方向転換して舵を切るのは疲れる。いや、疲れそうだと感じてしまう。物凄くめんどくさく感じる。失ってもどうでもいいことを失うのが物凄く恐いことに思えてしまう。
更に他の人と違うことをする場合、参考にできるものが無いから予想がつかない。生きていけるかもしれないし、生きていけないかもしれない。
何も得られず社会的に不利な立場だけが残るかもしれない。
でも、そんなんどうでもいいくらい今が嫌なら行動した方が良い。
ありがとうございますm(_ _)m
舵を切るのは本当に擦り切れます。失うことが怖くて怖くてしかたないです。
でも応援してくださる方や手を貸してくださる方が居てくれるのでなんとか舵を切ろうという勇気が湧きます。
不安を振り払うように行動しまくる。
含蓄あります!
次はなぜホームを捨てたかもあるか!!
ありがとうございますm(_ _)m
「なぜホームを捨てたか!」
またじっくり書いてみようと思います。
こんなにも自分の人生に取り組む姿が、とてもカッコいいです。
何かに一生懸命になればなる程、周りが見えなくなるのですね。針に糸を通す時のように。
でも、何かの拍子に少しだけ視点がかわり、「あれ?」ってなることも。
みんなそうなんですね。
時にはよそ見したり、おさぼりしたり、また、何かに夢中になったり。正解なんてないから、いいんですね。
会いたい人にあえたり、自分のやりたいことしたり。なかなか、うまく行かないけど、時々出来たら幸せですね。
きっと、周りに身方がいますから、なんにも気にせずわがままいってもいいですよね。
大丈夫。お天道様は笑って見ています。
ありがとうございますm(_ _)m 気持ちが少し楽になりました。
周りを見渡す余裕が無くなる時に良くない方向に進んでる気がします。
焦らずじっくり、でも可能な限り最速で動いて行きたいと想います。